■サザンオールスターズ、無期限活動休止
不機嫌になった、というかガッカリした人は沢山いるだろう。
ライトファン歴20数年、シングル数枚、アルバム数枚買っただけ、コンサートにすらいったこともない私でも、このニュースは少なからずのショックを受けた。
サザンオールスターズが無期限解散となった。
活動30周年を迎えた国民的バンドの活動休止が公式発表された同日朝から、民放各局で大々的に取り上げられた。これは、日本のミュージシャンのニュースとしては極めて異例。大々的な報道や特集が組まれ、大きな反響を呼んでいる。
97年ころ、売り上げが一時低迷しライトファンが離れていった時期がある。最大のヒット曲「TUNAMI」は、その状態からの起死回生のバカ売れを記録。桑田は語る。「(意識して)売れるものを作った」。
2003年はデビュー25周年。直前まで一時休養していた活動を再開、大規模なスタジアムツアーで復活をアピールした。が、一部のファンからは「復活以降のシングルは売れ線ばかり」という声も上がっていたらしい。
プロのクリエーターのすべてが持つ苦しみ。「売れなくてはならない」「自分自身のメッセージを伝えたい」この間の葛藤だ。桑田クラスになると、その相克もメガトン級なのではないか。これに疲れ果てたのではないか。
広告批評という雑誌がある。今年創刊30周年を向かえ、それと同時に休刊となった。
創刊者の天野祐吉氏曰く、
「マスメディアの広告が“万能”の時代は終わった」
「大量生産、大量消費、大量流通。この“20世紀の巨大な歯車”が失速した。」
「21世紀は、“物を買わないことが豊かな時代”である。」
大量流通とマスメディアは強いつながりを持つ。そして、マスメディアとポップミュージックの連携も必要不可欠。マスメディアを鋭く批評した「広告批評」誌と不世出のポップバンドの活動が、ほぼ同じ期間にシンクロしていたことが面白い。
サブプライム以降、アメリカが求心力を激減させ、ものすごいスピードで人類はスローな時代に移ろうとしている。大企業が経済成長を維持するために打った悪行が次々に露見。中国が、遅れてきた経済主義をゴリ押ししようとしているところに四川の大地震。
・・・地球が、何かを告げようとしているような気がする。
さしずめ、地球が今、我々に音楽をリクエストするとしたら、「スローなブギにしてくれ」あたりだろうか。(←古すぎて知らない人ゴメン)
1989年を思い出す。
昭和天皇、手塚治虫、石原裕次郎、美空ひばりが同時期に世を去った。昭和の終焉と同時にと戦後文化の巨星が消えた。時代を象徴する存在は、不思議なほどに同じ時期に姿を消す。今年2008年、阿久悠が死に、サザンが解散した。広告批評が休刊となる。アザラシのタマちゃんもどこかへ行った。(←これは関係なし)残る半年、このシンクロはまだまだ続くような気がしてならない。
桑田は以前の著作で、「唄がダメになったら、夫婦でコメディアンになりたい」と書いていた。
事実、デビュー前後のころ、彼の卓越したお笑いセンスに目をつけた志村けんは、桑田を本気でドリフターズに誘ったことがあったらしい。最近の例では、コンサートで小島よしおネタを連呼して話題になり、小島のブレイクのキッカケも作った。
今後の桑田は、ひょっとしてお笑いの世界に進出するかもしれない。
小島と組んで、「オッパッピーの★Gスポット」なんて曲を作って、セッションしてほしいな。
ともあれ、30年間ご苦労様でした。
スポンサーサイト
- 2008/05/28(水) 11:32:57|
- 芸能人
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0